【ニューカレドニア】まず最初に訪れるべき場所「リビエル・ブルー州立公園」
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ニューカレドニアといえば、おしゃれなフランスの香り漂う街や、美しい海のイメージが強いと思いますが、じつは世界に誇る「固有種の宝庫」というワイルドな魅力も持ち合わせています。
それを体感できるのが、ヌメアの街から車でわずか1時間半にある「リビエル・ブルー州立公園」。
茶褐色のワイルドな大地が広がるリビエル・ブルー
不思議な植物に感動!
リビエル・ブルーを訪れるには、ネイチャーガイド付きの1日ツアーを日本の旅行会社を通じて事前に予約するのがオススメです。
私がお世話になったフランソアさんというネイチャーガイドはホント知識が豊富で、ニューカレドニアがいかにスペシャルな場所かということを、トレッキングしながら紹介してくれました。
ここからは、フランソアさんのガイドに沿って、リビエル・ブルーの自然を紹介していきたいと思います。
固有植物が多い国ランキング
1位 ブラジル
2位 インド/マレーシア
3位 パプアニューギニア
4位 マダガスカル
5位 ニューカレドニア!
まず教えていただいたの、上のランキングです。
世界196か国ある中でニューカレドニアは5番目に固有植物が多い国。
これまで発見された植物は約4500種、未記載種を入れると約4700種、そのうちの約3200種が固有種だそう。
リビエル・ブルーでは不思議な固有種を見て回ることができます。
名物ネイチャーガイドのフランソアさん。豊富な知識で、ときに哲学的にニューカレドニアの自然を紹介してくれます
世界に19種あるナンヨウスギのうち、13種がニューカレドニアの固有種なんです。いわゆる「マツボックリ」の形もさまざまでアクセサリーにしたくなるほどかわいい。
↑なにやらモコモコの絨毯が赤土に広がる不思議な光景。こちらはハナゴケの仲間で、鉄分の多い土地に生息する、世界でも絶滅が心配されている植物です。
↑リビエル・ブルーで一番感動した植物が「ジャンボザ・ロンギフォリア」。木の幹からさくらんぼのような可愛い花を咲かせています。聞くところ、極めて原始的な植物で、世界中のネイチャーカメラマンがこれを撮影しに来るそうです。
↑リビエル・ブルーの主ともいえる巨木「GRANS KAORI」。
樹齢800〜1000年と言われ、高さ40m、太さ35mもあります。
写真には収まりません。
見上げてみてください、その尊さに思わず手を合わせてしまいます。
国鳥「カグー」と会える!
ニューカレドニアの国鳥としても親しまれている「カグー」。飛べない鳥です。
私は何度もニューカレドニアを訪れていますが、カグーに出会えたのは後にも先にもリビエル・ブルーだけです。
トレッキング中「カサカサ」という音がしました。
静かに木々の間をのぞいてみると・・・いた!
まさかこんな簡単に会えるとは思いませんでした。
人間を恐れず、トレッキング用の道にまで出てきて・・・餌を与えているわけではありません。
ちなみに「オウオウオウ」と犬のように鳴きます。
ニューカレドニアの中でも本島でしか会えないそうです。そんな貴重な鳥なのに、無防備に近づいてきて、よく生き延びてこられたなぁと驚いていると、ガイドのフランソアさんが次のように話してくれました。
「ニューカレドニアの自然は基本的に競争がないんです。だから花もほのかに香るだけ、鹿の肉も臭くない、鳥は2つの卵を産めば2つ孵る。他の地では2つの卵を孵すために10個産まなければなりません」
この言葉こそ、ニューカレドニアの自然の豊かさ、人を含めた生きものたちのおおらかさを何より物語っているのではないでしょうか。
ダムに残された「沈んだ森」
「沈んだ森」と名付けられた不思議な(ちょっと不気味な?)エリアを散策。
かつての森がダムで沈められたそうです。
ニョキニョキと生えているのはニアウリの木で、強い殺菌力があるゆえに腐ることなく立ち続けているのだそう。
ちなみにニアウリはニューカレドニアの特産で、メラネシア人々は昔から薬として利用しています。
風邪や感染症、神経痛や筋肉痛の緩和にも効果があり、エッセンスやバームはお土産にも人気です。
↑幻想的な湖を見下ろす高台のビュースポット。赤い大地と青い湖面のコントラストか織りなす雄大な眺めに息を飲みます。大地にさらされた赤土はなんと40度を超えるほどの熱を含み、独特の生態系を作り上げています。
モンドールの泉で頂く、美味しいミネラルウォーター
リビエル・ブルーの後のお立ち寄りスポット「モンドール」。標高772mのこの山から湧き出す水が、ニューカレドニアを代表するミネラルウォーター「Mont Dore(モンドール)」として売られています。
ここでは観光客や地元の人にも公開されている泉があり、水筒を持参して水を汲むことがきます。壮大な景色と、おいしい空気の中で飲む水は格別です!
以上がツアーの行程です。
ヌメア発着なので楽ちんだし、ハードなトレッキングや特別無装備も不要。老若男女にオススメです!
ニューカレドニアの特殊性や偉大さを、誰もが体感できる貴重な機会、
ここを訪れれば、ダイビングや町巡りがより感慨深いものになると思います。