タヒチの海から生まれた神秘の真珠、ブラックパールに魅せられて
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お土産選びは旅の大きな楽しみ。
とくに「自分へのご褒美」的なお買い物はテンション上がります(笑)。
お気に入りが見つかれば、その土地の歴史や文化、自然にますます興味が湧いて造詣が深くなることも・・・。
私にとってタヒチのブラックパールはその筆頭に挙げられます。
ブラックパールの輝きは、ブルーのグラデーションを描くタヒチの海を彷彿させます
タヒチを訪問するだいぶ前に、旅番組でタヒチのブラックパールが紹介されたことがあり「こんな美しい“黒真珠”があるんだ」とずっと気になっていました。
でもまったく別モノだったんです。
日本でいう「黒真珠」は、白いアコヤ真珠を人工的に黒く染めてたもの。対してタヒチのブラックパールは黒蝶貝から生まれた「黒蝶真珠」。深いグリーンやブルー、パステル調のピンクやイエローまで、一つとして同じものはない天然カラーが特徴です。
思えば、初めてタヒチを訪れたときから、私はその魅力に完全にハマってしまいました。現地の女性たちがカジュアルにさりげなくブラックパールを身につけていて、とっても素敵だったんです。
日焼け肌をゴージャスに彩る
南国ならではのジュエリー
タヒチには取材で複数訪れています。初めて滞在したのはボラボラ島。そのときに取材対応してくれたダイビングインストラクターがミオさんという日本とフランスのハーフの女性でした。
初日の夜、打ち合わせを兼ねて海辺のフレンチレストランで夕食をご一緒することになりました。そこに現れたミオさんがとても素敵にブラックパールを身に付けていたのです。ピアス、ネックレス、ブレスレット、アンクレットに至るまで、深淵な輝きを放つブラックパールはミオさんの日焼け肌をゴージャスに彩りすごくカッコ良かった! よく見回すと、そのレストランを訪れていたほぼ全ての女性がどこかにブラックパールを装っていました。
ブラックパールの美しさにすっかり惹きつけられてしまった私は、早速翌日にミオさん行きつけの「TAHITI PEARL MARKET」へ案内してもらうことに(もちろん取材を兼ねて)。タヒチ島をはじめ、複数店舗を持つ有名なお店です。ここでは好みの真珠をチョイスして組み合わせ、オリジナルのアクセサリーが作れます。
↑そして出来上がったMy First Black Pearlがこちら。好みの3粒を選んでカスタマイズしました。一番上は価値が高いとされるピーコックグリーンに、あとの2粒はパステルカラーを配し大満足な仕上がりに。
ブラックパールの最大の魅力はバラエティに富んだマルチカラー。中でも深いグリーンに赤みが重なった「ピーコックグリーン(孔雀の羽色)」が最高色とされています。
ならば!記念すべきファーストブラックパールは「ピーコックグリーンをチョイスしたい」と厳選して1粒を決定。でもパステルカラーもかわいいし・・・私の優柔不断グセが出てきたところで、3粒繋ぎ合わせるという合わせ技デザインにしました(笑)。
そのとき取材をご一緒したモデルの紺谷みえこちゃんは、淡いイエローのブラックパールを選んでペンダントトップに。ふんわりした笑顔にマッチして、とてもお似合いでした。
ブラックパールは一期一会。その日その店に「素敵」「かわいい」と思える1粒を、あーだこーだ悩みながら選び出すのも楽しいです。
真珠をめぐる
タヒチと日本の知られざる物語
そもそも真珠とはなんぞや・・・貝が身を守るために、外から入ってきた砂などの異物を包み込んで出来た産物です。
天然の真珠は紀元前3200年頃にすでに発見され、希少でとても価値の高い宝石として扱われていました。
養殖技術が確立されたのは明治時代のこと。日本が誇るハイジュエラー「MIKIMOTO」の創設者・御木本幸吉氏が1893年、貝の内側に付着した半円真珠の養殖に成功したことから始まります。
さらに黒蝶真珠の養殖が世界で初めて成功したのは、なんとマンタで有名な石垣島の川平湾!
そんな日本の養殖技術が海を超えてタヒチへ渡ったのが1961年。タヒチと日本はこんなところに深い関わりがあったんですね。
今やブラックパール(黒蝶真珠)の95%はタヒチ産。養殖場はマニヒやランギロアなど「環礁」の島にあります。環礁の内側はプランクトン豊富で潮通しがよいなど、高品質なブラックパールが育つ条件が揃っているのです。
↑マニヒのパールファーム(養殖場)にて。真珠がどのようにできるのかガイドさんが説明してくれます。養殖場では1日に数回、このような無料ガイドツアーが行われています。
↑真珠貝をパカっと開けるとこのように真珠が現れます!(右上)。貝は砂などの異物が入ると「真珠袋」なる組織を形成し、包みこんで身を守ります。真珠袋からの分泌液が幾重にも結晶となって真珠となるのです
↑真珠の断面。真ん中の白い部分が人工的に入れた核で、その外側が厚いほど(「巻き」と呼ばれています)深い輝きのパールが出来上がります。
↑2度目の訪問で購入した12mmの涙型(ドロップ型)。タヒチの首都・パペーテのブティックでこのピンク色に一目惚れしました〜
黒蝶貝は、あこや貝と比べると貝のサイズ自体が大きく、一般的に黒蝶真珠の直径は8〜14mm、大きいものだと18mmもあります!ちなみにアコヤ真珠の直径は3〜10mm。養殖期間も、アコヤ真珠が約10ヶ月に対し、黒蝶真珠は15〜24ヶ月。だから黒蝶真珠は大粒揃いなんです。
と長々綴りましたが、タヒチのブラックパール誕生には、日本が深く関わっていたんですね。親近感がわきます。
ついにゲット!ラグーンを彷彿させる
ラウンドネックレス
↑タヒチ3度目の訪問でついにゲットしたラウンドネックレス!念願だったマルチカラーです。
ブラックパール の輝きに魅せられてから、ずっと憧れ続けていたのがラウンドネックレスです。マニヒ島で養殖場を見学したり、ボラボラ島で最高級のラウンドネックレスを目の当たりにしたり、タヒチを旅していると要所要所で目にするので「いつかは欲しいなぁ」と。
でも、高いんですよ!
ブラックパールの値段はピンキリです。大きさ、形、色、巻き、照り、傷の有無などによって設定されます。良質で素敵なカラーは1粒数万円以上します。ラウンドネックレスにいたっては50万円前後〜数百万円。
そんな中、ついに購入に至ったのはランギロアという環礁の島。野生のイルカと泳げる海としてダイバーにも人気の島です。
こちらの記事も併せてどうぞ!→
「イルカとダイビングで出会える世界随一の海【タヒチ・ランギロア】」
ランギロアには「ゴーギャン・パール」というブラックパールの養殖場とブティックが併設された施設があります。
↑ランギロアの海辺にある「ゴーギャン・パール」
↑「ゴーギャン・パール」の直営ブティック。店内は素朴だけど品数豊富
3度目のランギロアでイルカと大興奮の出会いを果たした後、取材で訪れた「ゴーギャン・パール」で、タヒチの海そのものを再現したかのようなラウンドネックスを見つけてしまったんです。
ラグーンの色、サンゴの色、ワ〜きれい!!
これもタイミングです。
イルカと泳いだ素敵な時間をずっと忘れたくない、
素晴らしい感動をくれたタヒチへの感謝、
いろんな思いに導かれ、思い切って購入しました。
これを身に付けるとタヒチの美しい海、波の音、人々の笑顔と太陽・・・記憶が一気によみがえり、自然と笑みがこぼれます。私のパワーアイテム、宝物です!
ここで購入のアドバイス☟
ラウンドネックレスを購入する際は、何店舗か見て相場を知り、お気に入りの色やデザインを比較検討することをオススメします。
ちなみに日本でもタヒチのブラックパールが売られていますが、色が厳選されていてチョイスの幅が狭い。色にこだわるならはやり現地が一番です。
↑右が「ゴーギャン・パール」で購入したピアス、左は母が日本で購入したもの、どちらもタヒチ産の黒蝶真珠です。一粒一粒、表情が違っていて面白い!
さらに、現地で見つけた気になるブラックパールたちをご紹介
↑パペーテの街中でショーウィンドウに飾られていたネックレス。イエロー、グリーン、ブルー、シルバーの粒がグラデーションを描く贅沢なデザインに思わず目が釘付けになりました。お値段は・・・約245万円! ふー素敵です。
↑ブラックパールに彫刻が施されたチョーカー。男性が付けてもめちゃかっこいいです。値段も手頃でお土産にもぴったり。
パールこそカジュアルに!
タヒチを旅する時は必ずブラックパールのアクセサリーを持参します。日常的にブラックパールを身につけているローカルの女性に倣って、シンプルなドレスに合わせてフェミニンに、カジュアルな白シャツに合わせてクールに。
不思議なのが、日焼け肌ほど真珠の色がよりカラフルに映えるんです。
真珠は一見敷居が高そうに見えてマルチに活躍してくれます。後生大事にしまい込みがちですが、価値の高いジュエリーだからこそ日常的に楽しまないともったいない! 日本でもデイリーで身につけています。